ビシカです.
技術系資格&検定試験のうち,比較的難易度が高いと思われる試験では合格するために最初にやるべきことは,以下3つあります.
1.試験問題の配点&合格条件の確認
2.過去合格率の推移を分析
3.過去問題の分析
これらを最初にやるべき理由を述べていきます.
1.試験問題の配点&合格条件の確認
試験問題の配点を調べることで,受けようとしている試験がどの項目や内容に重点を置いているのかが理解できます.また,合格条件を確認することで,試験勉強の戦略を立てることができます.
例えば二級ボイラー技士試験の場合,以下の通り試験科目は4科目,出題数及び配点は各科目10問100点であることがわかります.
① ボイラーの構造に関する知識 10問100点
② ボイラーの取扱いに関する知識 10問100点
③ 燃料・燃焼に関する知識 10問100点
④ 関係法令 10問100点
ここに合格条件である「科目ごとの得点が40%以上で,かつ,合格点が60%以上」を考慮すると,次のような戦略を立てることができます.
(1)得意(点が取れそうな)科目と不得意(点が取れなさそうな)科目を決める.
(2)不得意科目は最低の40%を狙う.
(3)得意科目は80%以上を狙う.
(4)それ以外の科目は60%を狙う.
すべての科目をまんべんなく勉強できればいいのですが,それは資格取得後にもできますので,最短で合格するためにはどうしたらいいのか,割り切って戦略を立てるべきです.
2.過去合格率の推移を分析
試験作成者が交代などにより問題が変わった,試験制度が変わった(司法試験など),受験費用が変わった,資格取得時の便益の大きさが変わったとき等,試験によっては,合格率が大きく変動する年があります.
特に,試験作成者が交代などにより問題が変わったときは,2or3年の過去問題しか解かずに試験に臨んだ場合,たいていその試験は落ちることになります.そのため,難易度が高めと感じる試験(難易度の感じ方は個々人違います)は,ここ10年くらいの過去合格率の推移は確認しておいた方が対策が立てやすくなります.
3.過去問題の分析
1,2の確認が終わったら,次は問題集や過去問題を解く・・・のではなく,「過去問題の分析」をします.最低でもここ10年,できればここ20年程度分析できれば御の字です.これは,過去にどのような問題が出るのか把握することで勉強する項目を絞り込むことができ,その結果,どの項目や内容に時間を掛けるべきかがわかります.
最短で試験に合格するという観点から考えると,参考書や問題集を端から端まで読むことは時間の無駄であり全く必要ありません.端から端まで読まないと気が済まない人がいますが(私は元来それに近いですが),割り切って止めてください.今年はどの項目から出題されるのか,だけを考えて「想定内」に落とし込んでください.
私は今まで説明したことを技術士や特級ボイラー技士などの難易度が比較的高めの試験で実践しましたが,試験に合格しているので対策としては効果があると自負しています.上述した1~3がしっかりまとまれば,あとは参考書や問題集で必要な項目をやり込むだけなので,技術系資格&検定ならどのような試験でも受かると考えています.